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バンクシーのTOKYOネズミは本物だったか

  • 2019/01/23
  • ライフスタイル・娯楽
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  • のりき 夢丸
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ゲリラ芸術家、ついに日本にも現る?

ゲリラ芸術家、ついに日本にも現る?
昨年末から一部住民の間で噂になっていたという「ネズミの絵」。
東京都港区のとある防潮扉に描かれた、灰色の落書き?である。

気づいた都民からこれが「ひょっとしてあのアーティスト、バンクシー氏の絵ではないか」という問い合わせがあったそうで、都では混乱等を避けるためにわざわざその扉の一部を撤去した。

これが近所の悪ガキのイタズラなられっきとした処罰モンなのだが、世界中で希少なメッセージアートとして評価されちまっているバンクシー作なら怒るに怒れないといったところか。

怒るどころか、くだんの女性首長さんはいっしょに笑顔でツーショットに収まってそのまま投稿しちゃったっていうから、どんだけのんびり構えているんだって話。

いまのところ、まったくの落書きでしかないんですよ〜っ!

 

バンクシーってどんなひと?

覆面ゲリラ芸術家バンクシーは、その正体も経歴もいっさい明かされていない謎の人物。
いや人物というか、その手際の良さから「複数犯行説」まであるというから、全くつかみどころがない。

これまでに世界で170点ほどの「作品」が現存し、最近ではサザビーのオークションにかけられたある少女の絵が落札直後にシュレッダーにかけられ、ズタズタに。
このカラクリがバンクシー側から制作の様子と一緒に明らかにされたからさあ大変。
今では絵画の題名も変わってしまったという。

彼?の作品の遍歴を探ると、特徴として
▼作品を積極的に残そうという意図は薄い
▼マネーが絡む話に乗ってこない
▼ややメッセージ性を帯びたものが多い
ことなどが挙げられる。

だから掃除のおばちゃんがふきふきしただけで消えてしまった落書きも相当あるというし、またNIKEやSONYのオファーさえも断っているというから、自分の気が乗った案件しかやらなかった一昔前の江戸職人さんのような気概も感じる。

 

バンクシー作とする証拠はあるのか

さて今回のTOKYOネズミは果たして本当にバンクシー作といえるのだろうか。

まずは書かれた場所。
金属製の防潮扉という無機質なキャンバスに描かれ、その大きさもかなり小さいことから、作品というよりはやはり落書きといった風情。
いつ、誰に消されても文句は言えない感じ。

メッセージ性はどうか。
彼の作品群には一目見て「ああ、あのことを言いたいんだな」というメッセージが込められるものもあるが、ことTOKYOネズミに関しては無邪気に傘を差した1匹の灰色ネズミでしかない。
よって先の首長サンは「東京への贈り物」とはしゃいでいるようだが、懐疑派の中には「築地移転の皮肉が込められた」「カバンを離せない日本のサラリーマンたちを風刺した」など深読みする人もかなりいる。

深読みするほど探らなければメッセージが出てこない発表の仕方を、果たしてバンクシーがわざわざするだろうか、という立場から、今回の絵にはさして強いメッセージは込められていないのでは、という気もする。

そして、もちろん、報酬は、ない。

 

落書きなら、罪です

これがもし単なる落書き(または日本人の無名アーティストによる作品)だったとしたら、普通は罪に当たる。

▼器物破損 刑法第261条 3年以下の懲役または30万円以下の罰金

さらにこの一件で、都職員等を多数動員するような事態になれば、業務妨害等の疑いも出てこよう。

だから東京都のあの方の初動は完全に間違っている(世知辛いけどね)わけだが、ではこれがバンクシーの真作であったとしたら、これらはすべて許されるものなのだろうか。

そんなこともないでしょうね。現に防潮扉の取り外しもしちゃってるんだし。実害はあるよね。

バンクシーというネームバリューが大きくなったからこその悩みであり、今後東京都が真贋鑑定含めてどのような立場を取るのか、とても興味深い。

この記事の作者

のりき 夢丸
のりき 夢丸
馬と日本酒と時代劇をこよなく愛するフリーライター。 モットーは「人の行く裏に道あり花の山」。 最近はドローンに興味津々の毎日。 競馬血統ブログ「ほぼ毎週競馬ナビ」にて執筆中。
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